盗撮行為で警察に検挙された場合、多くの方が「前科がついてしまうのか」「前歴は残るのか」という不安を抱えます。前科や前歴は就職や転職、資格取得などに影響を及ぼす可能性があるため、できる限り残さないための対策が重要です。本記事では、盗撮事件における前科・前歴の違い、不起訴処分を獲得するための弁護活動、そして早期に弁護士に相談することの重要性について、刑事弁護の専門的な観点から詳しく解説します。 前科と前歴の違い 盗撮事件に関わった場合、「前科」と「前歴」という言葉を耳にすることがありますが、この二つは法的に明確に区別されます。前科とは、刑事裁判で有罪判決を受け、刑罰が確定した記録を指します。具体的には、懲役刑、禁錮刑、罰金刑などが科された場合に前科がつきます。前科は検察庁が管理する犯罪人名簿に記録され、一定期間保管されます。罰金刑の場合は5年、禁錮以上の刑の場合は刑期終了後10年間記録が残り、この期間中に再び犯罪を犯すと「累犯」として量刑が重くなる可能性があります。 一方、前歴とは、警察に検挙されたり、検察庁に送致されたりした記録を指しますが、最終的に不起訴処分となった場合や、起訴されても無罪判決を受けた場合には前科はつきません。しかし、前歴は警察や検察の内部記録として残り、将来的に別の事件で検挙された際に、捜査機関が参考にすることがあります。前歴があること自体は一般の就職活動や資格取得に直接影響することは少ないですが、再犯の際には捜査や処分の判断に影響を与える可能性があります。 盗撮事件では、初犯であり被害者との示談が成立している場合、不起訴処分となることが多く、この場合は前科がつかないため、社会生活への影響を最小限に抑えることができます。しかし、前歴は残るため、再び同様の行為を行わないよう、自己管理と更生への取り組みが求められます。 不起訴処分とは 不起訴処分とは、検察官が事件を検討した結果、刑事裁判にかけないと判断することを指します。不起訴処分には「起訴猶予」「嫌疑不十分」「嫌疑なし」の三つの種類があります。盗撮事件で最も多いのは「起訴猶予」であり、これは犯罪の嫌疑は認められるものの、被疑者の年齢、境遇、犯罪の軽重、犯罪後の情状などを考慮して、検察官が起訴を見送る判断をした場合に適用されます。 起訴猶予処分を獲得するためには、被害者との示談成立、被疑者の反省と更生