はじめに 教師が生徒に対してわいせつ行為を行った場合、刑事罰だけでなく、懲戒免職、教員免許の失効など、教師としてのキャリアが完全に失われる可能性があります。近年、教師による生徒へのわいせつ行為が社会問題となっており、文部科学省も厳格な対応を求めています。 本記事では、教師が生徒にわいせつ行為をした場合の刑事罰、懲戒処分、教員免許への影響、弁護活動のポイントなどについて、刑事弁護の実務経験を踏まえて詳しく解説します。 教師による生徒へのわいせつ行為の法的問題 教師が生徒に対してわいせつ行為を行った場合、複数の法律に違反する可能性があります。 刑法上の犯罪としては、不同意わいせつ罪、不同意性交等罪、児童福祉法違反、青少年健全育成条例違反などが成立する可能性があります。不同意わいせつ罪は、13歳以上の者に対して、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした場合に成立します。法定刑は6月以上10年以下の懲役です。 不同意性交等罪は、13歳以上の者に対して、暴行又は脅迫を用いて性交等をした場合に成立します。法定刑は5年以上の有期懲役です。被害者が13歳未満の場合、暴行又は脅迫がなくても、わいせつな行為や性交等をした時点で犯罪が成立します。 児童福祉法違反は、18歳未満の児童に対して、淫行をさせた場合に成立します。法定刑は10年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又はこれらの併科です。淫行とは、単なる性交だけでなく、性的な行為全般を含む広い概念です。 青少年健全育成条例違反は、各都道府県が制定している条例に違反した場合に成立します。多くの都道府県では、18歳未満の青少年に対して、みだらな性行為又はわいせつな行為をすることを禁止しています。法定刑は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金などです。 教師と生徒の関係は、監護者と被監護者の関係に該当する場合があります。刑法では、18歳未満の者に対して、その者を現に監護する者がその影響力に乗じてわいせつな行為をした場合、監護者わいせつ罪が成立します。法定刑は6月以上10年以下の懲役です。 教師による生徒へのわいせつ行為の刑罰 教師が生徒に対してわいせつ行為を行った場合の刑罰は、行為の内容、被害者の年齢、被害の程度などによって異なります。 不同意わいせつ罪の場合、初犯であっても実刑判決が言い渡される可能性があります。特に、教師という立場を