盗撮動画をSNSで拡散する行為は、複数の犯罪に該当し、厳しく処罰されます。本記事では、刑事弁護士の視点から、盗撮動画の拡散に関する法的問題、刑罰、弁護方針について詳しく解説します。 盗撮動画のSNS拡散と犯罪 盗撮動画をSNSで拡散する行為は、以下の犯罪に該当する可能性があります。 まず、盗撮行為自体が犯罪です。各都道府県の迷惑行為防止条例により、公共の場所や公共の乗物において、他人の下着や身体を撮影する行為は禁止されています。盗撮の刑罰は、条例によって異なりますが、一般的には1年以下の懲役又は100万円以下の罰金です。常習として行った場合には、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金と、より重い刑罰が科されます。 2023年7月13日に施行された改正刑法により、性的姿態等撮影罪が新設されました。刑法第182条は、正当な理由がないのに、ひそかに、人の性的姿態等を撮影する行為を処罰しています。「性的姿態等」とは、人の性的な部位や、人が身に着けている下着のうちの現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分を指します。性的姿態等撮影罪の刑罰は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金です。 盗撮動画をSNSで拡散する行為は、性的姿態等撮影罪の「提供罪」に該当します。刑法第182条第2項は、性的姿態等撮影罪により生じた記録を提供する行為を処罰しており、刑罰は3年以下の懲役又は300万円以下の罰金です。 公然陳列罪も成立する可能性があります。盗撮動画をSNSで不特定多数の者が閲覧できる状態にした場合には、刑法第175条のわいせつ物公然陳列罪が成立する可能性があります。わいせつ物公然陳列罪の刑罰は、2年以下の懲役若しくは250万円以下の罰金若しくは科料又は懲役及び罰金の併科です。 名誉毀損罪も問題となります。盗撮動画をSNSで拡散し、被写体の名誉を毀損した場合には、刑法第230条の名誉毀損罪が成立します。名誉毀損罪の刑罰は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金です。 プライバシー侵害も問題となります。盗撮動画をSNSで拡散する行為は、被写体のプライバシーを侵害する行為であり、民事上の損害賠償責任を負う可能性があります。 盗撮動画のSNS拡散の典型的なケース 盗撮動画をSNSで拡散する典型的なケースには、以下のようなものがあります。 電車内での盗撮動画の拡散が最も多い