刑事事件において、被害者との示談は不起訴処分や刑の軽減を実現するための重要な手段です。示談が成立した場合、その内容を示談書として書面化することが一般的です。しかし、示談書の書き方を誤ると、示談の法的効力が認められなかったり、後々トラブルに発展したりする可能性があります。本記事では、刑事事件における示談書の書き方と法的効力について、弁護士の視点から徹底解説します。
示談書とは何か
示談書とは、刑事事件の加害者と被害者が示談の内容について合意したことを証明する書面です。示談書には、示談金の額、支払方法、支払期限、被害者が加害者を許すこと、被害者が加害者に対して今後一切の請求をしないこと(清算条項)などが記載されます。示談書は、示談が成立したことを客観的に証明する重要な証拠となります。
示談書の法的効力
示談書は、民法上の和解契約として法的効力を持ちます。和解契約とは、当事者が互いに譲歩して争いをやめることを約束する契約です。示談書に記載された内容は、当事者間で法的拘束力を持ち、一方的に破棄することはできません。また、示談書は刑事手続においても重要な意味を持ちます。検察官は、示談が成立していることを考慮して起訴・不起訴の判断を行い、裁判官は示談が成立していることを考慮して量刑判断を行います。
示談書に記載すべき事項
示談書には、以下の事項を記載することが一般的です。
当事者の氏名、住所、連絡先を記載します。加害者と被害者の特定を明確にするためです。
事件の内容を簡潔に記載します。いつ、どこで、どのような事件が発生したかを明記します。ただし、詳細すぎる記載は避け、事件を特定できる程度の記載にとどめます。
示談金の額を明記します。示談金は、被害者の被害の程度、加害者の経済状況、事件の内容などを考慮して決定されます。示談金の額は、当事者間の合意によって決まります。
示談金の支払方法と支払期限を明記します。一括払いか分割払いか、分割払いの場合は何回払いか、いつまでに支払うかを明確にします。
被害者が加害者を許すこと、被害者が加害者に対して今後一切の請求をしないこと(清算条項)を記載します。清算条項は、示談後に被害者が追加の請求をすることを防ぐために重要です。
被害者が被害届や告訴を取り下げること、または取り下げないことを明記します。被害届や告訴の取り下げは、不起訴処分を獲得するた